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トイレに入ったとき、下水道のような臭いをかいだことはありますか?下水臭は汚水が流れる排水管特有の臭いですが、なぜ排泄物ではなく下水の臭いがするのでしょうか。
ここでは、トイレから下水の臭いがするときの原因と「封水」との関係、臭いの原因について紹介しています。
臭いを予防する方法、どうしても臭いがとれないときの対処法や臭いを放置することによる影響についても取り上げていますので、臭い対策のためにぜひチェックしてくだい。
トイレから下水のような悪臭がする場合、チェックしたいポイントがあります。まずは便器内の排水口の水たまりの量を確認してみましょう。排水口の水の量がいつもより少ないとか、なんだか減っている気がする、ということはありませんか? その場合は、排水トラップが機能していないせいだと思われます。
引用:TOTO「トイレのトラブル解決」
https://jp.toto.com/support/repair/solution_t/index.htm
トイレやお風呂などの水回り設備には、通常、「排水トラップ」という仕組みがあります。排水トラップとは、排水管の途中に水を溜めて、下水管から漂う悪臭やガス、害虫などを遮断して、屋内に漏れるのを防ぐ構造のことです。
例えばトイレの場合では、トイレの便器の排水口から奥に曲がりくねった部分が排水トラップになっています。ここに、一定の水位で保たれている水たまり、これを「封水」と言いますが、この封水が、排水管から悪臭や害虫が侵入するのを防いでいます。この便器内の水たまりが少なくなると、排水管からの臭いを防ぐことができなくなり、「トイレが下水臭い!」ということになってしまいます。
ちなみに、この封水の水量がひどく少なくなった状態のことを「封水切れ」と言います。この封水切れのせいで悪臭が漂っている場合には、封水の水位が元に戻りさえすれば、状況は改善されます。応急処置としては、水を注ぐなどして、封水の水位を上げることが考えられます。
ただし、封水切れの背景には、トイレの詰まりだったり、トイレタンクの不具合だったり、なんらかのトラブルが絡んでいることがあります。そうした根本的な不具合を見逃すと状況が悪化することもありますので、封水切れを応急処置だけで済まさずに、原因をキチンと確認して対処するのがよいでしょう。
もし、この便器内の封水に問題がないようでしたら、悪臭の原因は、便器やタンクなどの蓄積汚れやカビのせいかもしれません。あるいは、排水管や通気管といった配管になんらかの不具合が生じていて、そこから臭いが漏れているとも考えられます。それぞれの場合の対処法についても解説していきますので、具体的にチェックしていきましょう。
まずは、便器内の封水が減っている「封水切れ」の原因と対処法から紹介していきます。
長期間、トイレを使用していなかった、ということはないでしょうか? 長期の旅行や出張から帰宅したとたん、トイレが下水臭かったり、小さな虫が飛んでいたりすることがあります。もしくは、新しく住もうとしている家のトイレが、まだ使ってもいないのに下水臭いと感じることがあります。それらの悪臭の原因としては、長期間、便器内に水を流さなかったことによって、封水が蒸発してしまったことが考えられます。
封水は日々少しずつ蒸発していますが、毎日水を流して使用している場合には問題がありません。また、二日三日使わなくても大した支障はありませんが、1~2週間以上など、長期間にわたって水を流さない場合には、蒸発による封水切れで悪臭を放つことがあるようです。特に暑い時期の長期間の旅行や、新居で入居までに時間がかかる場合などには、注意が必要です。
ただし、封水が蒸発した場合の対処法は、とても簡単です。洗浄用のレバーハンドルを回すなどして、ひとたび便器内に水を流せばOKです。封水の水位が戻れば、異臭はおさまります。封水の蒸発の場合は、便器に異常があるわけではありませんので、その後も問題なく使用することができます。
また、もし、長期間不在にするときに、封水切れを防ぎたい場合には、トイレの蓋を閉めておいたり、便器にラップをしておいたりすることで、蒸発はある程度防げます。
封水の水をあらかじめ少し多めに補給しておくことも有効です。その場合は、便器内にゆっくりと水を流して補給するようにしてください。勢いよく水を便器にそそいでしまうと逆に水位が下がってしまうことがあります。また、より長期の対策としては、排水管用の特殊蒸発防止剤といった薬剤を使って、蒸発を防ぐ方法もあります。封水蒸発防止剤は、ホームセンターなどでの購入が可能です。
長期間使用しなかったわけでもないのに、便器内の封水の水位が低いといった場合には、便器の詰まりを確認しましょう。何か詰まっていないか、便器内の排水口のあたりを目視で確認するほか、トイレブラシなどを使って奥を探ってみるなり、よく調べてみましょう。トイレに流せないような異物が詰まっている場合には、トイレブラシやゴム手袋などを使用して、取り除いてください。スマートフォンやメガネ、子供のオモチャなどはもちろん、おむつや生理用品なども、排水路の詰まりの原因となりますので、水に流すことはできません。
もし、そうした流れない固形物でなく、トイレットペーパーやトイレのお掃除シート、髪の毛といったものが詰まっていると思われる場合は、次のような「毛細管現象」が推測されます。
毛細管現象というのは、水などの液体が、細い隙間や溝に入り込む現象です。例えば、トイレの排水管に、流れ損ねたトイレットペーパーやお掃除シート、髪の毛などが詰まっている場合、それらの繊維や細い隙間などに、便器の水が吸い上げられて、封水の水位が下がってしまうことがあります。節約などで洗浄水量の少ない節水トイレなどを使用している場合には、トイレットペーパーが詰まりやすく、この毛細管現象が起きてしまうことが多いようです。
もし、トイレットペーパーなど水に流れるものが詰まっている場合は、「大」の洗浄で流すなど、勢いよく水を流して、詰まっているものを取り除きましょう。詰まりさえ解消されれば、毛細管現象による封水切れは解消できます。
〈ラバーカップで詰まりを解消〉
水を流すだけでは、うまく詰まりが解消されない、という場合には、ラバーカップを使うなどして、詰まりを取り除きましょう。ラバーカップはホームセンターなどで手に入りますが、便器の形によってカップの種類が異なりますので、注意が必要です。
例えば、洋式トイレの場合は、小さな排水口に合う、先が小さな筒状になったラバーカップが有効です。また節水トイレの場合は、複雑な便器の型に合わせた節水用のラバーカップもありますので、ご家庭のトイレに合ったものを選ぶとよいでしょう。
ラバーカップを使う際には、汚水が跳ねるのを防ぐために、あらかじめ止水栓を止めて、給水を抑えておきましょう。止水栓は、通常は、壁や床からトイレタンクにつながる給水管の配管上にあります。
また、詰まりを確認する際に水を流してしまって便器内の水位が高くなっている場合は、灯油ポンプなどで水を取り除いておくようにしよう。床にも、汚れが飛んだ場合に備えて、ビニールや新聞紙を敷くなどして、養生しておくとよいでしょう。
さらに、ラバーカップにも汚水の飛び跳ねを防ぐための工夫をしておきましょう。例えば大きなビニールシートに穴をあけ、ラバーカップの柄をその穴から貫通させ、カップの部分にビニールシートをかぶせるようにします。そのビニールシートを、さらに図のように便器にかぶせるようにして、カップを排水口にあてて作業すると、汚水が周りに飛び跳ねるのを回避できます。ラバーカップは、排水口にしっかりと密着させ、引っ張ります。詰まりが取れるまで、カップの密着と引っ張る作業を繰り返します。
引用:TOTO「トイレのつまりの対処方法」
https://jp.toto.com/support/repair/solution_t/02_1.htm
〈重曹・クエン酸を使って詰まりを解消〉
重曹やクエン酸(お酢)を使って、詰まりを解消することもできます。重曹とクエン酸とをミックスして生まれる炭酸ガスを利用して、詰まりを解消するのですが、この場合、効果があるのは、トイレットペーパーなどの紙類や、便や尿石といった汚れに限られます。それ以外の、例えば、トイレに流してしまったペットのトイレ砂などは、重曹とクエン酸で、詰まりを解消することはできませんので注意してください。おむつや生理用品なども給水して膨らむので、流すことはできません。そうした場合には、ラバーカップやゴム手袋などを使って取り出すのがおすすめです。
重曹とクエン酸で対処するときに、用意するものの目安は以下の通りです。
・重曹 50ml(カップ4分の1)
・クエン酸(お酢) 100ml(カップ2分の1)
・40~50度のお湯 便器のカサの半分くらいの量
注意点としては、決して熱湯は使用しないでください。便器が故障する原因となります。クエン酸はご家庭のお酢での代用も可能です。
作業を開始する前に、まずはトイレの止水栓を止めましょう。次に、換気扇を回したり、窓を開けたりして、換気をよくするようにしましょう。重曹とクエン酸で発生するのは二酸化炭素で特に害はありませんが、吸い過ぎると気分が悪くなる場合もありますので、空気の循環をよくしておきましょう。また、便座が、ウォシュレットなど温水洗浄便座の場合には、電源プラグを外しておくようにしてください。
便器に入れていくのは、重曹、クエン酸、ぬるま湯、の順です。まず、重曹を便器の排水口(水たまりの部分)に入れていきましょう。その次に、クエン酸を静かに入れましょう。クエン酸を入れた時点で泡立ってきます。続けて、40度ほどのぬるま湯をゆっくりと入れていきましょう。そしてそのまま1時間ほどおいてください。1時間放置した後に、詰まりが解消されたか確認をします。水を少しずつ流すなどして、ちゃんと水がスムーズに流れるかどうか確認してください。キチンと水が流れれば詰まりは解消されています。
これで詰まりが解消されない場合には、重曹やクエン酸で対処できない異物が詰まっている可能性があります。その場合は、ラバーカップなどで取り除くか、どうしても解消できない場合は、専門業者に相談することをおすすめします。
<参考>
封水切れの原因が、トイレの詰まりではない場合などには、そもそも便器内に水がうまく給水されていないことも考えられます。その場合はトイレタンク内を確認してください。
引用:TOTO「トイレの仕組み」( https://jp.toto.com/support/repair/solution_t/shikumi.htm )
まずは、オーバーフロー管に接続している補助水管を確認してください。補助水管は、便器内の封水の水位を適切に保つために、便器に水を流す部品です。これがオーバーフロー管から外れていると、便器に水を送ることができません。補助水管がオーバーフロー管から外れているようであれば、つなぐようにしてください。
補助水管に問題がない場合、そもそもトイレタンク内に、適切に水が給水されているか確認してください。トイレタンク内にはウォーターラインという水位の目安を表す印が、オーバーフロー管などに刻まれています。そのラインから2~3cm下あたりが標準水量です。タンク内に、標準水量の水が十分に溜まっていない場合には、その原因を確認してください。
止水栓は適切に開かれているでしょうか? 止水栓に問題がない場合は、浮き玉やボールタップなど、タンクに給水に必要な部品に不具合がないか確認してください。浮き玉が何か障害物にひっかかっていないでしょうか?障害物がある場合は障害を取り除いてください。もし部品自体が壊れている時には、部品の取替が必要になります。
浮き玉などに異常がなく、給水に問題がないケースの時は、タンク底のフロートバルブを確認してください。正しい位置からずれていて水漏れしていることがあります。その場合はフロートバルブを元の位置に戻せばタンク内に水は溜まります。フロートバルブ自体が破損していたり、フロートバルブとレバーハンドルとつなぐ鎖が切れていたりする場合には、部品交換をしましょう。タンク内の部品は自分で購入し、交換することができます。
便器の詰まりでもなく、トイレタンクの問題でもない場合には、自己サイホン作用の可能性も考えられます。自己サイホン作用とは、便器内の水が一気に排水管に流出してしまった場合などに起きます。この急激な排水により、排水管内で気圧変化が起き、封水の水が排水管の中へと引っ張られて水位が下がるという現象が起きています。
この自己サイホン作用は、めったに起こりませんが、もし起きた場合は、応急処置として、便器内に水を補給するのがよいでしょう。一時的に封水が保たれて、臭いを抑えることができます。便器に水を流すたびに、同じように封水の水位が低くなる症状が何度も起きる場合には、排水管の不具合や設計ミスなどが考えられますので、個人での対応は難しくなります。専門業者に相談するのがよいでしょう。
自己サイホン作用と似た現象で、誘導サイホン作用という原因も考えられます。これは自己サイホン作用と同じく、排水管内の気圧の問題で起きます。例えば、マンションなどで排水管が他の住居の排水管とつながっている場合、上の階で大量に排水を行うと、排水管内の気圧の変化で、トイレの封水が排水管内に引き寄せられることがあります。
この誘導サイホン作用が原因で封水切れを起こす場合は、気圧の変化に対処する処置が必要になります。具体的には、通気管を設置する、排水管を太くするなどの対応が考えられます。個人では対処できませんので、専門業者に相談するのがよいでしょう。
そのほか、気圧の変化による封水切れとして、通気管の問題も考えられます。2階以上の建物の場合、トイレの排水管には、配管内の空気圧を調整する為に通気管が付いています。その通気管に関してなんらかの不具合がある場合にも、トイレの封水が適切に維持されないことがあります。また、通気管そのものから臭いが壁や床の隙間から漏れたりして、室内に異臭を放つことがあります。その場合は、通気管に異常がないか、適切に設置されているかどうかなどを確認する必要がありますので、専門業者に相談するのがよいでしょう。
また、機密性の高いマンションなどで、キッチンのレンジフード(換気扇)を使うと、トイレや洗面所から下水臭さが漂うことがあります。これはレンジフードが大量に排気することで、配管内の気圧が下がり、トイレなどの封水が排水管内に引っ張られたと考えられます。この場合は、窓を開けるなりして室内に空気を入れ、排気と給気の空気量のバランスをとりましょう。こうした配管周りの事情は、個人での対処は難しいので、専門業者に相談しましょう。
特に便器の封水に問題がない場合については、トイレの汚れや配管からの臭い漏れなどが考えられます。
封水に問題がないのに、汚水の悪臭がする場合は、便器の排水口の汚れや、トイレタンクのカビなどのせいかもしれません。
便器の排水口のお掃除については、先のトイレの詰まりでも紹介した重曹とクエン酸で掃除できます。掃除方法も詰まりの解消のときと同じで、重曹4分の1カップに対し、その倍の量のクエン酸2分の1カップを入れ、40~50度のお湯を注ぎ入れます。炭酸の泡で汚れを落とすことができます。また、トイレの排水管専用の洗剤なども市販されていますので、それらを活用するのもよいでしょう。
トイレタンクのカビについては、中性洗剤で落とせます。普段触ることのないトイレタンクですが、常に内部が湿気ているため、実はカビや雑菌の温床になりやすい場所でもあります。カビや汚れは、普段使用しているトイレの中性洗剤と歯ブラシなどで落とすことが可能です。掃除する際には、タンク内の部品を傷つけないように気を付けて作業しましょう。また、トイレタンク内に入れるだけでタンク内を洗浄できるという洗浄剤も、市販されていますので、それらを活用するのもよいでしょう。
また、トイレに手洗い場がある場合、排水パイプと排水管とのつなぎ目から排水の臭いが漏れている場合もあります。その場合は、つなぎ目の防臭キャップを確認してください。防臭キャップは、臭いの漏れを防ぐものですが、これが劣化している可能性があります。この防臭キャップがプラスチック製の場合には、自分での交換も可能です。個人での取り換えが難しい金属製などの防臭キャップの場合は、専門業者に相談することをおすすめします。
また排水管そのものの劣化や破損での臭い漏れが疑われる場合も、専門業者に相談しましょう。
トイレの床や壁にも気がつかないうちに尿が飛び散っている可能性が高いです。
また、 尿に含まれるアンモニアの成分が付着し、においの原因になっているケース もあります。
いくら注意しても、アンモニアなどの付着は防ぎにくいため、定期的な清掃が必要です。
また、 トイレタンクで手を洗った際に、飛び散った水滴からカビを発生させる場合もあります。
発生したカビからも不快なにおいが出ている可能性もあるので、気がついたら清掃しましょう。
カビは人体にも悪い影響を与えるケースがあるので、放置しないようにしてください。
トイレ用のシートやクエン酸水などを活用して、こまめな掃除を心がけましょう。
トイレに行くたびに、毎回入念にやる必要はありません。
1日に1回、もしくは週に数回清掃するだけでも、においは改善できる ので、手間を感じない頻度で清掃していきましょう。
便座の裏や便器の接合部にも、尿やアンモニアの成分が付着し、においを発生させます。
普通に使っていると目につきにくい箇所なので、においが気になった際は必ず確認しておきましょう。
どちらもトイレ用シートやクエン酸水などを使用してキレイにできます。
ただ、便器の接合部は取り外さないと清掃が難しいタイプもあるため注意が必要です。
便器の取り外しが必要な場合は、説明書を確認しながら対応しましょう。
においが気になるくらいまで放置すると、汚れも強力に付着します。
掃除も大変になるため、簡単でもいいので定期的に拭いておきましょう。
便座などの取り外しが困難な場合は、専門の業者に相談し、対応してもらうのも一つの手段です。
便器内には尿石がたまっていきます。
尿石は尿に含まれるカルシウムが固まってでき、菌を増殖させてしまう原因になります。
結果的に、においの発生にもつながるため、定期的に清掃を行う必要があります。
軽い尿石の汚れの場合は、酸性の洗剤を吹きかけ、ブラシなどでこすれば掃除が可能です。
尿石がこびりついてしまった場合は、尿石専用洗剤やクエン酸と重曹を活用しましょう。
洗剤をかけたあとに、少し放置し、ブラシなどでこすります。
尿石は放置すればするほど強固に付着してしまうため、忘れずに清掃してください。
もし清掃しても尿石が落ちない場合には、尿石をサンドペーパーで削る方法もあります。
ただ、便器は陶器でできており、誤って傷をつけてしまう可能性もあるため、不安な方は背専門の業者に依頼しましょう。
便器と床の接合部分からもにおいが発生する可能性があります。
主な原因は尿の飛び散りです。 付着した尿が乾燥し、においが発生します。
トイレ用シートやクエン酸水で清掃すれば簡単に解消できます。
しかし、においの原因が接合部分からの水漏れのケースでは注意が必要です。
トイレや床面などの劣化により、水漏れが起こる場合もあります。
結果的に、漏れ出した部分からにおいが発生します。
この場合、集合住宅などでは階下にまで浸水し、思わぬトラブルにつながる恐れがあり危険です。
個人での対処は難しいため、接合部の水漏れが原因でにおいが発生している場合は、専門の業者に急いで相談しましょう。
放置していると、何かトラブルが起きたときに損害賠償請求などをされる可能性もでてきます。
早めの対処を心がけてください。
トイレは水を利用しているため、湿気がこもりやすい環境にあります。
そのため、換気扇などにカビが発生するリスクがあります。
トイレをこまめに清掃しているのにもかかわらず、においがなくならない場合は、換気扇のカビが原因となっている可能性も高いです。
また、カビは人体に悪い影響を与える危険もあります。 においだけでなく、病気になってしまうリスクがあるのは理解しておきましょう。
清掃の際は、換気扇を取り外したうえで行いましょう。
手間はかかりますが、月1回程度は確認し、掃除をしておくとカビの発生を防げます。
基本的にトイレの天井に換気扇があるケースが多いです。
高齢の方など清掃が困難な場合には、専門の業者に相談し対応してもらいましょう。
ユニットバスは浴槽と洗い場がそれぞれトラップにつながっています。 洗い場(トイレ側)から流れたお湯も、浴槽を抜いたときに流れていくお湯もすべてトラップを抜けて排水管へ流れていく仕組みです。
しかし、何らかの原因でトラップの水が減ってくると、排水管内に漂う下水からの臭いが風によって逆流して臭いがのぼってきます。
トイレ内には封水が溜められているため臭いが塞がれていますが、洗い場の排水口や浴槽の排水口から下水臭がする場合があります。
トイレブラシケースはトイレブラシを収めるための入れ物です。便器を清掃した後後のブラシを入れてフタをすると湿度がこもり、ブラシ以上に不衛生な状態になります。
ブラシの水分や汚れを取り除いて乾燥させなければ、ケース自体も不衛生な状態になります。菌を含んだ水分がケースに溜まっていくとカビが発生し、下水のような臭いがすることがあります。
トイレブラシ自体をきれいに掃除して乾燥させることはもちろんですが、ケースも水分が溜まらないように拭き取り、除菌と乾燥をして臭いを予防しましょう。
トイレのにおいは予防できます。
簡単にできる予防できる方法を3つご紹介するので、ぜひ日々の生活に取り入れてください。
においがするほど放置すると、掃除も大変になります。
トイレのにおい予防には、日々のちょっとした意識が大切です。
当たり前に感じるかもしれませんが、定期的な掃除は重要です。
清掃を怠り、こびりついた汚れはにおいの大きな原因になります。
強力な汚れになる前に、こまめな掃除を心がけましょう。
ただ、毎日すべての箇所を掃除するのは現実的ではありません。
簡単にできるところは毎日行う、掃除が難しく汚れにくいところは週1回、月1回など決めておくと、手間も少なく忘れずに対応できます。
自分なりに苦にならないスケジュールを組んで取り組んでいきましょう。
トイレをするときに座って行うのも効果的です。
尿の飛び散りを防ぎ、掃除の手間を減らせます。
とくに小さな子どもがいる家庭では、 トイレを座ってする習慣にするだけで、掃除をする回数が格段に減ります 。
子どもが立ってトイレをすると、どうしてもおしっこが飛び散りがちです。
その度に毎回掃除をしている方も多いでしょう。 掃除をやり残してしまうと、そのままにおいの原因にもなってしまいます。
家族全員で座ってトイレをする意識を身につけてもらいましょう。
また、フタをして流すと、アンモニア成分の霧散も予防できます。
においの元を根本から減らせるので、予防効果が高いです。
座ってトイレをするのとあわせて行ってもらい、トイレを清潔に利用していきましょう。
ちょっとした意識で成果が出るため、ぜひ試してください。
消臭剤もにおいの改善には効果が高い です。
市販されている商品には、除菌などの効果を含んでいるタイプもあるので、気に入ったにおいの消臭剤を使用してみましょう。
注意点としては、トイレがキレイになるわけではないため、掃除を行う必要はあります。
消臭剤を置いたから問題ないと、掃除を怠ると、あとで大変な思いをする可能性も高いです。
消臭剤でにおいを改善しつつ、トイレを清潔に保つ心がけを忘れないようにしましょう。
トイレの排水管に便やその他のものが詰まり、その状態で排水しようとすると流れが詰まり部分に阻まれ、排水管の一部が排水で満たされます。 水は重力によって下へ流れていくため、排水管内の空気ごと引っ張るように封水まで下に引かれ、その結果封水切れに近い状態になるのです。 こうして封水が減ってくると、排水管の臭いを塞ぐ機能が低下し、下水のような臭いが漂ってきます。 便やトイレットペーパーは水によって流れやすくなりますが、それ以外のものは詰まりの原因になるため、流さないようにしましょう。
トイレの臭いを放置すると、害虫の発生やトイレの耐用年数が短くなるおそれがあります。具体的にどのような悪影響が考えられるのでしょうか。
トイレの代表的な悪臭のひとつがアンモニア臭ですが、下水臭の中にもアンモニアの臭いが含まれることがあります。
害虫の中にはこの臭いを好む種類もあり、悪臭を放置していると虫が誘引されるおそれがあります。
封水が切れてしまうと臭いだけではなく、排水管から害虫がのぼってくることもあるため、こまめに封水の状態や水位を確認し、トイレ内を清潔に保ちましょう。
下水臭の原因にもよりますが、トイレ本体の破損が下水臭を起こしている場合は注意が必要です。
便器の下部が破損し、汚水が染み出しているようなケースでは、放置によって汚水の臭いが常に充満し、床や便器まわりが不衛生な状態になります。
トイレの設備を交換しなければ破損が広がり、床や壁なども含めた部分の耐用年数が短くなるおそれがあります。外から見て違和感や異常がなくても、封水以外の原因がある場合は早めに点検を依頼しましょう。
排水管の汚れが異臭の原因になっている場合は、封水が切れないように注意して排水しながら、排水管の洗浄も検討したいところです。
汚れを放置しているとさらに頑固な汚れとなってこびりつき、つまりの原因になるためです。
つまりの放置によって排水自体ができなくなるケースも考えられるため、普段からこまめなメンテナンスを心がけましょう。
換気や清掃、その他の対策でもいやな臭いが取れなければ、水回りの専門業者に相談しましょう。自分で対処しようとしても、排水管の奥に原因がある場合は対応できないため、プロへの依頼をおすすめします。
注意点として、アパートやマンションのような集合住宅では、トイレ内の設備を勝手に修理することはできません。管理会社や大家に連絡し、トイレ内の異臭について伝えてから、水回りの業者に連絡してください。
トイレが下水臭くなる原因には、封水の水位低下・便器やタンクの汚れが考えられます。異臭の原因と対処法は次のとおりです。
封水の蒸発 | 長期間使用していないときは封水が蒸発して減っているため、便器内に水を流す |
封水切れ | (トイレつまりの場合) 異物が便器の排水口などに詰まっていれば、ゴム手袋やラバーカップなどで取り除く (毛細管現象の場合) 水を流して詰まりを取り除くか、ラバーカップや重曹とクエン酸の作用で取り除く |
トイレタンクの不具合 | 補助水管とタンク内の部品を確認。異常があれば修理・交換する |
自己サイホン作用 | (1回のみの場合) 封水に水を足して様子を見る (繰り返す場合) 排水管の不具合や設計ミスの可能性があるため専門業者に相談する |
誘導サイホン作用 | 封水に水を足す。排水管の不具合が考えられるため専門業者に相談する |
通気管など配管の不具合 | 通気管・排水管などの不具合で臭いが漏れている場合は専門業者に相談する |
トイレの汚れやカビ | 重曹・クエン酸、市販の洗浄剤などを活用して掃除する |
排水パイプや排水管の臭い漏れ | 防臭キャップの交換で対応できるが、排水管の破損は専門業者に相談する |
トイレが下水臭くなったときは封水切れやトイレつまり、排水管の不具合が考えられるため、原因に合わせて対処しましょう。原因が分からない、または対処しても改善しないときは専門業者に相談してください。
トイレが下水臭い原因には、便器の中の「封水」の水位が下がっていることや、便器やタンクの蓄積汚れやカビが考えられます。その場合には、次のような対処が考えられます。
・封水が蒸発している
長期間使用していない場合など、封水が蒸発して減ってしまっている。便器内に水を流せばOK。
・トイレ詰まりによる封水切れ
異物が便器の排水口などに詰まっていれば、ゴム手袋やラバーカップなどで取り除く。
トイレットペーパーなどによって毛細管現象が起きている場合は、詰まりを取り除く水で簡単に取り除けない場合は、ラバーカップを使うか、重曹とクエン酸の作用で取り除く。
・トイレタンクの不具合
補助水管を確認。ほか、タンク内の部品に異常がないか確認。異常があれば補正、交換する。
・自己サイホン作用
応急処置として、封水の水を足す。何度も起きるようであれば、排水管の不具合や設計ミスの可能性も。専門業者に相談しましょう。
・誘導サイホン作用
応急処置として、封水の水を足す。排水管の不具合なので、個人での対応は難しく、専門業者に相談しましょう。
・通気管など配管の不具合
通気管や排水管などの不具合で臭いが漏れている場合は、個人での対応は難しいので、専門業者に相談しましょう。
・トイレの汚れやカビ
重曹やクエン酸、市販の洗浄剤などを活用して、掃除しましょう。
・排水パイプや排水管の臭い漏れ
防臭キャップの交換など自分で対応できることもあります。排水管の破損などは、専門業者に相談しましょう。
いずれにしてもトイレが下水臭い原因には、排水管やトイレタンクなどの不具合の可能性がありますので、よく確認して対処しましょう。どうしても自分で対処できない場合には、無理をせず、専門業者に相談をしましょう。プロの技術でしっかり対応してもらうと、安心して使用していく事が出来ます。
濱本 孝一 Koichi Hamamoto
代表取締役
2001 株式会社生活水道センター代表取締役就任
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