漏水調査の方法は？自分でできる方法と費用相場を詳しく解説

投稿日: 2021/11/10
更新日: 2024/11/02

漏水調査の方法は？自分でできる方法と費用相場を詳しく解説

水漏れ

今、この記事を読んでいる方の中には、

「漏水していると言われたけどどうすればいいの...」

「漏水調査してほしいけど、費用って高いのかな...」

「異常に水道代が高いけどなんで？漏水していないか心配...」

などのお悩みを抱えているのではないでしょうか？

水を出してないのに水道メーターが回っていたり、使いすぎてないのに水道代が高くなっていたりする場合は、漏水の恐れがあります。

漏水を放置しておくとカビが生えたり、場合によっては賠償責任に発展したりするため、すぐに漏水調査を依頼しましょう。

ただ、近年では「水道詐欺」と呼ばれる、高額な修理費用を請求する悪徳業者や不審者が増えています。

そのため、調査を依頼する場合は、信頼できる水道業者なのか見極めることが大切です。

そこで今回の記事では、漏水を確認する方法や調査方法、費用相場について解説します。

業者に依頼する際の注意点についても紹介しているため、漏水調査を考えている方は、ぜひ参考にしてください。

【記事のポイント】

①漏水の確認の仕方は？

→「水を出してないのに水道メーターが回っていないか」「水道代が高くなっていないか」を確認しましょう。

②漏水調査にかかる費用はいくらですか？

→漏水調査の費用相場は、8,000円〜3万円です。ただし、漏水調査の費用は業者によって異なります。

一般的に「基本料金」＋「工事費」＋「パーツ費用」で決まります。

漏水の確認方法

漏水かも？と思ったときに、自分でできる確認方法には以下の4つがあります。

・水を出していないのに水道メーターが回っている

・普段よりも水道代が高い

・壁の中や床から異音が聞こえる

・不自然に濡れている場所がある

床や壁に耳を当てると水の流れる音がしたり、台所や風呂場などの壁が濡れていたりする場合も漏水の疑いがあります。

この章で、漏水が起きてないか確認する方法を確かめましょう。

水を出していないのに水道メーターが回っている

漏水の疑いがある場合は、まず水道メーターをチェックしましょう。

水道メーターは、一戸建て住宅とマンション、アパートで違う場所にあります。

建物	水道メーターの場所
一戸建て住宅	・住宅周辺の地面の「止水付メーター」ボックス内・一般的に家の入り口や駐車場付近にある
マンション・団地	・玄関ドアの横のパイプスペース内
アパート	・ずらっと水道メーターが並んでいる場合やマンションのようなパイプスペースがある場合などさまざま・一般的に家の入口や共有通路、駐車場にある

水道メーターの場所がわからない場合は、管理会社に聞くことで教えてもらえます。

水が漏れてないかを確認する際は、以下の手順で行いましょう。

1.自宅の蛇口をすべて閉める

2.水道メーターのボックスを開ける

3.水道メーターのパイロットを確認する

水道を使っていない状態にも関わらず、パイロットが点滅していたり回っていたりしている場合は漏水の可能性が高いです。

普段よりも水道代が高い

漏水が気になる場合は、水道代が高くなっていないか確かめましょう。

最初は金額の変化がわずかでも、漏水の量が増えていくとどんどん水道代が高額になっていきます。

トイレや蛇口を例とすると、漏水で増えてしまう水道代の目安は以下のとおりです。

場所	種類	漏水量分の金額
洋式トイレ	貯留水が少ない型	約7,000円
洋式トイレ	貯留水が多い型	約70,000円
蛇口	糸状程度の漏水	約2,000円〜

漏水量が少ない場合は、水道代ではなかなか気づけない場合もあります。

少しでもおかしいと感じたら、間近の支払明細書をいくつか比較し、水道代が増えていないか確認してみてください。

参考：水道メータ検針の際に漏水していると知らされたのですが｜真庭市、各種手続・お問合せ等｜東京都水道局

壁の中や床から異音が聞こえる

壁の中や床から異音がする場合は、内部の配管で漏水が起きている恐れがあります。

例えば「ゴポゴポ」のような異音が聞こえるときは、配管の中でトラブルが起きているかもしれません。

「ポタポタ」「ピチャッ」と聞こえる場合は、配管から漏水が滴り落ちていることもあります。

一般的に漏水が起きていれば、音が大きいほど被害が大きい証であるため、違和感を感じた時点で調査を依頼すると安心です。

不自然に濡れている場所がある

家の中で不自然に濡れている場所を発見した場合、周辺で漏水が起きているかもしれません。

各部屋で以下のような出来事がないか、確認してみてください。

・床や壁が湿っている

・使っていないのに蛇口が濡れている

・乾いているはずなのに水場が濡れている

水道を使用していないにも関わらず、床や壁、蛇口などが濡れている場合は、漏水の可能性が高いといえます。

どこから漏水？原因箇所別の漏水調査方法

自分で漏水調査を行う場合は、以下の場所をチェックしてみてください。

・キッチン

・洗面所

・洗濯機

・お風呂

・トイレ

・屋外

場所ごとに順を追って確認していくことで、自分で漏水の原因を発見できる場合があります。

【事前準備】止水栓を止める

まず漏水の調査をする前には、水が溢れ出ないように自宅の止水栓を止めましょう。

止水栓は、故障時に水を止めたり、水の勢いを調節したりする役割があります。

一戸建て住宅・マンションともに、水道メーターの近くについていることが一般的です。

止水栓の種類は、大きく以下の3つです。

種類	止め方
蝶ネジ式止水栓	蛇口のように、時計回りに約3周回す
ボール式止水栓	ハンドルを左に90°倒す
ボール式（新型）止水栓	時計回りに90°回す

ハンドルを回すだけのものもあれば、マイナスドライバーが必要なものもあるため、自宅の止水栓の種類を確認しましょう。

キッチンの漏水調査方法

キッチンでは、以下の箇所を中心に漏水が起きてないかを確認しましょう。

・蛇口

・シャワーホース

・給水管

・排水口と排水接続部分

使っていないのに蛇口が水分を帯びていないか、シャワーホースが濡れていないかをチェックします。問題なければ、シンク下の給水管や排水パイプの接続部分に穴が開いたり、緩んだりしてないか確認してください。

キッチンは、水道の使用頻度が高く部品の摩耗が早いため、定期的にチェックすると安心です。

【関連記事：キッチン蛇口の水漏れ修理し自分で水道トラブルを解決方法】

洗面所の漏水調査方法

洗面所でも、キッチン同様に蛇口やシャワーホース、給水管をチェックします。

給水管や排水パイプを確認する際は、接続部分のナットが緩んでないかも合わせて確認してください。水を出してないのに濡れている場合は、パッキンが劣化して漏水している場合があります。

洗面所は汚れたものを洗ったり掃除用具を収納したりしているため、なかなか濡れていることに気づかない場所でもあります。定期的に掃除をするとともに、濡れている箇所がないか確かめましょう。

【関連記事：洗面台の故障水漏れ！原因はどこ？自分で修理はできる？】

洗濯機の漏水調査方法

洗濯機の漏水チェックは、給水ホースや各接続部分を中心に行いましょう。

洗濯機は振動が激しいため、各接続部分に大きな負荷がかかり、漏水につながりやすいです。

接続部分が濡れている場合は、パッキンの緩みや劣化が原因のことがほとんどのため、部品の交換を検討しましょう。洗剤ケースやフィルター汚れを放置していると、洗濯機の故障や漏水につながるため、定期的なチェックや掃除も大切です。

【関連記事：洗濯機の蛇口水漏れ修理費を安く抑える方法6選】

お風呂の漏水調査方法

風呂の漏水は、蛇口やシャワーを中心に調べましょう。蛇口やシャワーが設置されている付近の壁や床を触り、使っていないのに濡れている場合は漏水の可能性があります。

お風呂の漏水は、シャワーヘッドの劣化や故障が主な原因です。漏水してないか気になる場合は、ホースやシャワーヘッドを蛇口より下の位置にしてから、水が漏れないか確認してみてください。

また、お湯を浴槽に張ったときに水位が下がっている場合も漏水が疑われます。お風呂場は濡れていることが多く漏水に気づきにくいため、乾いている状態で確認しましょう。

【関連記事：お風呂の蛇口水漏れして水が止まらない時の解決方法】

トイレの漏水調査方法

トイレが漏水している場合は、床が水浸しになってしまうため、まずは以下の応急処置が必要です。

1.トイレの止水栓を閉める

2.温水洗浄便座の場合は電源コードを抜く
（水漏れが便器内の場合）水を汲み取る

3.応急処置をしたら、以下の漏水しやすい場所を中心に、原因を探りましょう。

・便器

・給水管

・ウォシュレット

・接続部分

トイレを流したにも関わらず水がなかなか止まらない場合は、便器のパーツの破損が考えられます。給水管が濡れている場合は、内側のパッキンが痛んでいる場合があるため、新しいものと交換しましょう。

便座の下から水が漏れている場合、貯水タンクの劣化も考えられます。トイレの漏水は給水管やタンクが原因のことが多いため、水が漏れている箇所がどこか特定しましょう。

参考：トイレのトラブル解決 | 修理 | TOTO株式会社、水漏れでお困りの方｜LIXIL

【関連記事：トイレタンクから水漏れ！原因と自分でできる直し方と解決方法を解説！

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屋外の漏水調査方法

漏水は室内だけでなく、庭やガレージなどの屋外の蛇口でも発生します。

屋外は、雨や風に常にさらされているため、蛇口の部品の劣化が進みやすく漏水につながります。

屋外で漏水が起きているか調査する際は、蛇口の吐水口やハンドル部分を指で触り、濡れていないか確認しましょう。

また、外壁にシミができていないかも、重要なチェックポイントです。壁にシミができている場合は、内部の配管から漏水が起きている可能性が高いので、業者に調査を依頼しましょう。

漏水を放置すると危険！

漏水を放置していると、以下のような事態に発展する場合があります。

・漏水によって状態が悪化してしまう

・水道代が上がってしまう

・マンションの場合は賠償責任を負う可能性がある

漏水によって起きる事態を把握し、未然に防げるように対策をしましょう。

漏水によって状態が悪化してしまう

漏水を放置すると、建物の劣化がどんどん進んでしまい、以下のような状態を引き起こします。

・カビやシロアリの発生

・床材の剥がれ

・壁の腐食

漏水のトラブルだと判断されれば火災保険を使えますが、漏水を放置した結果「経年劣化」だと判断された場合、火災保険で補償できません。

建物の状態が悪化するほど修理代も高くなるため、早めの修理依頼が大切です。

参考：経年劣化による建物の修復費用は保険の対象ですか？ | 損保ジャパン

水道代が上がってしまう

漏水の量や期間によっては、水道代が何万円も高くなってしまいます。特に壁や床内部の給水管など、目視できない場所が原因の場合は早めに漏水に気づくことが大切です。

自治体によっては、状況に応じて水道代が減額されるなどの制度がありますが、基本的には自分で管理しなくてはなりません。水道メーターの異変や水道代の変化などの漏水のサインに気づいたら、早めに調査を依頼しましょう。

参考：漏水（水漏れ）に伴う水道料金等について

マンションの場合は賠償責任を負う可能性がある

マンションやアパートなどで漏水が発生し、下の階などに被害が出た場合は賠償責任を負う場合があるため、早急な対応が大切です。下の階に浸水した場合、自宅の修理費用の他に以下の費用がかかる可能性があります。

・家具の賠償責任

・（漏水事故対応で休業した場合）休業損害

漏水が発覚した場合は、できる限り短時間で原因を突き止め、修理することが大切です。対応が遅れると被害が拡大する場合があるため、早めに業者に依頼しましょう。

参考：明治二十九年法律第八十九号民法｜法令検索

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水道料金が高くなっている場合の減額手続き

漏水で水道料金が高くなっている場合、事情によっては、水道局に「減額申請書」を提出すると減額してもらえる可能性があります。

自治体によって異なりますが、一般的に減額が適用されるためには、以下の条件を満たしている必要があります。

・故意的でないこと

・漏水箇所を速やかに修理していること

・漏水から2ヶ月以内の申請であること

減額を適用する期間は限られており、修理後という条件もあるため、漏水かもしれない場合は速やかに調査を依頼するとよいでしょう。

参考：漏水（水漏れ）に伴う水道料金等の減額について | 横浜市、漏水による水道料金の減額について | 土浦市

漏水調査を業者へ依頼した場合の費用相場

（画像指示9・10・11：それぞれの調査方法の3枚の写真（表に埋め込む））

漏水修理は「基本料金」＋「作業料金（工事費）」＋「パーツ費用」で価格が決まるのが一般的です。また、以下の3つの漏水の調査方法によっても費用が異なります。

調査方法	特徴や費用
音聴法	・音聴棒を止水栓や水道メーターにあて、漏水している場所を確認する方法・一般的に8,000〜15,000円
路面(埋設配管)音聴調査	・ノイズカット式漏水調査機で調べる方法（地面に埋まっている水道管から漏水の可能性がある場合）・一般的に12,000～15,000円
漏水探知法	・漏水探知機で調べる方法（配管経路が分かっている場合）・一般的に20,000～30,000円