- 投稿日: 2020/02/06
- 更新日: 2024/06/18
放置すると家計がピンチに?トイレの水を止めるには
トイレの水が流れたまま放置していると、少ない量でも水が出続けることで水道代が高額になることがあります。
水漏れは昼夜を問わず発生するため、知らないうちに漏水によって水道代がアップしている可能性も。
この記事では、トイレの水が流れっぱなしになった場合の水道代について、概算と応急処置、漏水の原因や修理方法について紹介します。
漏水が発生する部位について詳しく取り上げていますので、トイレの水漏れ予防や対策の参考にしてください。
目次
トイレの水が流れっぱなしなった場合の水道代はいくら?
トイレの水を流しっぱなしにすると、水道・下水道料金が通常よりも割高になります。東京都水道局の調査によれば、世帯人員別の1ヶ月あたりの平均使用水量は以下のとおりです。※2
世帯人員 | 使用水量 |
1人 | 8.1㎥ |
2人 | 14.9㎥ |
3人 | 19.9㎥ |
4人 | 23.1㎥ |
5人 | 27.8㎥ |
6人〜 | 34.1㎥ |
水道・下水道料金は水道局が設定する基本料金と使用した水量、水道の呼び径(メーター口径)と呼ばれる数値を参考に求めます。 世帯人数が2人、一般家庭用の呼び径20mm、2ヶ月で20㎥を使用した場合の料金は次のとおりです。※1
水道料金 | 2,816円(消費税256円) |
下水道料金 | 1,716円(消費税156円) |
合計 | 4,532円(消費税412円) |
※1減免の適用や共同住宅扱いなどの特別な計算方法を除く
※2参考元:東京都水道局「料金自動計算(23区)」
漏水に対する減額措置
家庭内の設備については所有者や権利者が管理する必要があります。 漏水が発生しても基本的にメーターで計量したものは支払うことになりますが、事情によっては減額が適用される場合があります。漏水が発生した場所を管轄する水道局の営業所に連絡し、ご相談ください。
トイレの水が止まらない場合の応急処置
トイレの水が止まらなくなったときは、以下の手順で応急処置を行いましょう。
【トイレの水が止まらないときの応急処置】
- ・止水栓の場所を確認する
- ・止水栓(元栓)を閉める
- ・バケツやふきんを用意する
- ・漏水の場所を確認する
- ・水道業者・管理会社に連絡する
- ・ナットの締め直しや交換を行う
トイレから水が漏れているときは、まず床や壁に取り付けられている止水栓を探します。 マイナスドライバーまたは手で止水栓を閉めて、漏水が止まらなければ元栓も閉めましょう。栓を閉めてから水の音がしないか確認し、水が漏れている場合は場所をよく確認します。 水が流れ出た場所はきれいに掃除し、乾燥させてください。汚水が出てしまったときは消毒も必要です。
注意点として、賃貸住宅は自己判断で修理ができないため、大家や管理会社に連絡したうえで、対応を相談してください。 自己所有の住宅や建物の場合は、ご自身で対処できなければ水道業者に連絡しますが、ナットのゆるみなどが原因であれば、自身で締め直して様子を見て、水漏れが止まるか確認してください。
トイレの水が流れっぱなしになる原因と修理方法
水道代が急激に上がったときは、レバーやタンクなどの設備にトラブルが起きており、水漏れが発生している可能性があります。故障しやすい設備と修理方法を確認していきましょう。 ◆
レバーの故障
レバーが正しく回らない、あるいは空回りする場合は、レバーにつながるフロートバルブが開いてしまい、便器に水が流れこみ続ける原因になります。 レバーを触ってみて、正しく回るかを確認しましょう。また、レバーにつながっているチェーンにもつれや引っ掛かりがないか、軸が折れていないかも確認しましょう。
レバーの修理方法
レバーの軸に故障があると、空回りや元に戻らない不具合が発生します。 破損した部分は新しいものに付け替えを行う必要があるため、レバーを取り外してチェーンや軸などの不具合のある部品を交換してください。
タンクの故障
タンク自体が老朽化や破損を起こしていると、そこから水漏れが発生することがあります。レバーやフロートバルブなどに異常がみられないときは、タンクに不具合がないかを確認してください。
タンクの修理方法
タンクに破損や設置不良のような問題があるときは、設置のし直しや新しいものへの交換が必要です。 止水栓を閉めてタンクから給水管を取り外し、内部の水をすべて抜いてからボルトを外し、タンクも外します。新しいタンクを設置し、ボルトと給水管を接続して、止水栓を開いて水を流します。
フロートバルブの故障
フロートバルブ(浮き球)は、タンク内の水を調節するための部品です。フロートバルブが故障、またはタンク内で引っかかっていると、水が勝手に流れ出すため漏水につながります。
フロートバルブの修理方法
フロートバルブが老朽化しているときは、新しいものに交換します。周辺の部品に引っかかっているだけであれば、引っかかりや絡まりを直して様子を見てください。 フロートバルブに接続されている手洗い管・補助水管をレンチなどでゆるめて取り外します。ボールタップからフロートバルブをレンチで取り外します。
新しいフロートバルブをボールタップに取り付けてから、手洗い管・補助水管を取り付けます。フロートバルブが汚れている場合は、ゴミやカビによる汚れなのか、バルブ自体の劣化なのかを確認し、古いものは新しいものに交換してください。
ボールタップの故障
ボールタップはタンク内に給水するための部品です。フロートバルブ(浮き球)と給水管をつないでおり、フロートバルブが下がると弁が開いてタンク内に給水し、給水によってフロートバルブが浮くと弁が閉じて止水します。
このボールタップの周りに汚れや異物が入り込むと、正しく弁を閉じられなくなり給水し続けてしまいます。ボールタップの本体またはパッキンが劣化している場合も同様に止水が行われないため、異常がないかを確認しましょう。
ボールタップの修理方法
ボールタップに接続されている手洗い管・補助水管・給水管・フロートバルブをレンチなどでゆるめて取り外します。 新しいボールタップにパッキンを取り付けてから、元の位置に取り付けて手洗い管・補助水管・給水管・フロートバルブを取り付けます。
オーバーフロー管の故障
オーバーフロー管は、タンク内の水位を調節する水位計です。タンクの底から垂直に突き出している部品で、故障すると水量の調節が正しく機能せず水漏れにつながります。 オーバーフロー管が傾いたり傷ついたり(折れ・ヒビなど)していないかを確認しましょう。
オーバーフロー管の修理方法
オーバーフロー管が傾いているだけであれば、底からまっすぐ突き出す正しい状態に戻します。折れやヒビ割れがある場合は、新しいものに交換が必要です。 タンク内から水をすべて抜き、給水管とタンクをつないでいるナットを外してから、給水管とその他の部品を取り外します。
最後にオーバーフロー管も取り外して、新しいオーバーフロー管を取り付けてから、同じ手順ですべての部品を付け直してください。 最後に給水を行い、オーバーフロー管の正しい位置に水位がくるようにボールタップを調節します。
トイレの修理・交換は専門の業者に相談
トイレの水漏れは、部品の掃除や正しい位置に戻すだけで解決する場合があります。しかし、「どこを見れば良いかわからない」「いろいろやってみたが解決しなかった」というときには、水道の専門業者に相談することをおすすめします。
生活水道センターでは、購入したト部品の設置がうまくいかないケースにも対応しています。その他の修理についてもぜひご相談ください。
監修者
濱本 孝一 Koichi Hamamoto
代表取締役
2001 株式会社生活水道センター代表取締役就任
- < 資格 >
- 管工事施工管理技士
給水装置主任技術者
排水設備工事責任技術者
ガス消費機器設置工事監督者
ガス機器設置スペシャリスト - 2級ガソリン自動車整備士
2級ディーゼル自動車整備士
美容師
管理美容師
- < 趣味 >
- ピアノ
ムエタイ
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