突如襲ってくる水漏れ、どう対処しますか?
ぽたぽたとしずくが垂れる程度の水漏れならば、大抵のお客様は焦らず騒がずバケツや洗面器でとりあえず手当てした後に業者へ連絡なさいます。ではその水漏れが廊下全体を水浸しにするほどの量だったらどうでしょうか。 きっとどなたでも慌てふためいてしまうと思います。
今回ご依頼頂いた新潟県内在住のお客様は、引っ越し直後に運悪く水漏れに見舞われた方でした。
お電話を頂き伺った先は、賃貸マンションの一室でした。仕事中に良く通る道沿いにある物件で、窓の形がレトロで趣があるなと信号待ち中に眺めていたものです。
お客様に玄関を開けていただき、まずはご挨拶をと出かけた声が一瞬止まりました。廊下に山と積まれた引っ越し用の段ボール、その一番下が全て水浸しなのです。顔を上げればお客様は半泣きの状態で、どんなご心境か一目で察しがつきました。
「タオルかぞうきんで拭き取りたいのですが、どの段ボールに入っているか探すのがまず大変で・・・」と平謝りのお客様に、靴下の替えも持参しておりますしお気になさらないでくださいと声をかけ、お邪魔させて頂きます。
お話を伺うと、一昨日越してこられたばかりのお客様は、本日初めて洗濯機を稼働させたそうです。まさか排水口がつまっているとは夢にも思わず、洗濯しながら別の部屋を片付けていたところ、気づけばこんな惨状になっていたとのことです。
通常、洗濯排水のつまりは急に発生することはほとんどなく、排水口から洗剤の泡があふれたりする前兆を見て気づかれるお客様が多いです。しかし今回は引っ越し直後であったため、気づきようのない事故でした。本当に運が悪かったとしか言い様がありません。
急いで車にとって返し、念のために積んでおいたぞうきんをあるだけ運びます。あふれた水の拭き取りはお客様が引き受けてくださったので、当方はつまりの解消に専念します。
まずは排水口に長年詰まった洗剤カスや髪の毛、衣類の繊維などを出来るだけ取り除きます。その後高圧洗浄機でしっかりと排水口の中を洗浄し、水が滞りなく流れることを確認してから作業完了となりました。
「ご不運でしたね」と声をかけると、本当に・・・と疲れた様子でお客様は苦笑いされました。
「水浸しの荷物も困りますが、洗濯物も頭が痛くて・・・。今から洗濯しても乾かないでしょうし」と思い悩むお顔を拝見したとき、私の脳裏に一つのアイデアが閃きました。信号待ちで眺めていたのは、何もマンションの窓だけではないのです。
「実は・・・ここから徒歩3分ほどの所に、コインランドリーがあるんですよ」
この提案を聞いたときのお客様の笑顔、私は一生忘れないでしょう。
※画像をクリックすると大きい画像でご覧いただけます。
[記事一覧を見る]