今日は普段とは少し違ったトイレ水漏れのお話です
現場は長野県須坂市を奔る産業道路沿いの一軒家。お話を伺った所、昨晩よりトイレタンク内への給水が数十分経ってもおわらず、本日予定していた軽井沢へのお出かけもできなくなってしまったという事でとても落胆されているご様子でした。
幸いな事にこのお電話を受けた時点で私はすぐ近くのホームセンターで使えそうな工具を物色していたところで、場合によってはすぐに直せるかもしれないと思いある程度の事情を聞いた上でお客様宅へ向かいました。
といっても距離として400mほどのところでしたので時間にして約5分で到着。お電話をくださったご主人もこれには驚いており「え、さすがに早すぎでしょ」と笑いながら出迎えてくださいました。
そんなご主人とは対照的に、奥様と一緒にテレビを観ていた二人の娘さんはどことなく元気がありません。それもそのはず、この日は梅雨明けを発表してから第一週目の日曜日。お客様が向かう予定だった軽井沢の避暑地ではグランピング施設目的の親子連れで賑わっているとラジオでも言っていました。
夏休みに入る前からこの日を楽しみにしてたのかなぁ・・・何てことを勝手に考えてしまい、なんだかこちらまで悲しい気持ちになってしまいました。
こうなったら私にできることはただ一つ、可能な限り早く原因を突き止め水漏れを直すことでこの悲しみの連鎖を断ち切ることです。
なんて息巻いてみましたが、実際のところ水漏れの原因は大したことありませんでした。
お客様宅に設置されていた便器は10年程前から主流になっている節水タンク式のもので、内部構造としては従来の物より進歩している物の、実はあまり知られていない事実があります。
それというのはズバリ【ダイアフラム】の故障
これはタンク内へ水を給水した際に自動で止水を行う為に開発されたとても小さなゴム状のパッキンのような部品です。
旧式のトイレに多く採用されていたボールタップなどのものとは違い軽量化に成功し、尚且つピタっと水をとめてくれる優れもの。
しかしながらそれとは裏腹に大変デリケートな部品でもあります。ダメになりやすいという事でもないのですが、昔と違って徐々に水の止まりが悪くなるなどの初期症状がほとんどなく、壊れてしまう時もいきなりそうなってしまう事が多い為事前に予測することが不可能に近いのです。
幸いこちらの便器に適合ダイアフラムに関しては先月末に卸問屋へ大量注文しており、作業車両へも積んでいましたのでそのあと約10分ほどで修理を終える事が出来ました。
これならお客様もこの後すぐに軽井沢へ迎えば十分お休みを満喫できると思うので良かったです。
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