東御市での台所排水つまり対応
暦の上ではもうとっくに秋になっているのにまだまだ暑い…なんてことは毎年言っている事ではありますが、9月の半ば現在これほどまでに日照りを気にしたことは過去にはありません。夏場と言えば仕事でかいた汗を温泉で流してから冷凍庫でキンキンに冷やしたグラスへビールを注ぎ晩酌を楽しんでいましたが、今年はそれすら躊躇してしまいます。
最早避暑地へ涼みに出かけたり、日本海側まで運転して海水浴をしたりする体力すらない今日この頃です。
さて、そんな話はさておき最近の出来事をお話したいと思います。
千曲川沿いのお宅での数日間の給水工事を終え芝生広場の近辺で待機していると、仕事用スマホに一本の着信が。
未登録の番号だったので一体誰なんだろうと不思議に思いつつも電話に出ると、それは今から10年以上昔の私がまだまだ若造だった頃にお伺いしたお宅の奥様からでした。
それだけ前の記憶でも話をしている内に当時の情景が鮮明に思い出されて行くのは毎度ながら不思議なものです。
その時は屋外排水桝から水があふれてしまうという事でお呼ばれし、高圧洗浄機を使用して原因となっていた便やペーパーなどの詰まりを解消しましたが、今回はシステムキッチンの足元が知らない間にビショ濡れ状態になってしまうので原因を調査してほしいとの事。
その日はお客様もご予定があったらしく、翌日の早朝にアポイントメントを取らせていただきました。
現場に到着しお出迎えしてくれた奥様に挨拶をすると「あら、前来たときはもっとスリムで若いお兄さんて感じだった気がするけど、随分貫禄が付いたわね~」と冗談交じりに一言。
恥ずかしながらもう何年も中年体型を貫いており、当時の私が痩せていた事なんてサッパリ忘れていました。冒頭では記憶がどうのと偉そうな事を言って置きながら都合の良い頭です。
そんなやり取りをかわしながらも今回現場となっているお台所へ案内していただくと、見る前からなんだか油が酸化したような臭いがしてきました。
失礼に当たる事とは思いつつもお客様へ最近排水の流れが悪く感じた事はありませんでしたか?とお聞きすると、ビンゴ「あ!そういえば4日くらい前に洗い物をしてたら水が全く流れなくなった事があって、その時に排水溝へ針金を突っ込んでガシャガシャやったらなんだか直った感じがしたんだったわ」との事。
正直最初にお電話を受けた段階で大体の予想は付いていましたが、台所シンク下の排水が足元へ流れてきてたみたいです。
直ぐに収納スペース内の荷物をどけてパイプのジョイント部分を確認してみると、その周辺には大量の白い油カスとどろどろのヘドロが散乱し、悪臭を放っていました。
これ以上詳しい説明はコンプライアンス的に難しいですが、端的に言えばある生物の餌場にもなっていたみたいです。
こういう状態を見慣れている私はなんとも思わなかったですが、興味本位でのぞき込んできた来たお客様は「うえっ」と声にならないほどのリアクションをしてから奥の部屋へ行きそれからしばらくは出てこなくなってしまいました。
若い頃師匠に着いていった現場で初めて下水に遭遇した時の事を思い出しました。
何はともあれこの現状を打開しなくてはなりません。私は一度車へ戻り、必要な工具を準備してからこの厄介者へと挑みました。
お台所へ戻ると奥様がまだ体調もすぐれない様子にも関わらず私が作業しやすいようにあたり周辺の荷物の片づけと要らないからと何枚かの雑巾を用意してくださいました。
お心遣いに感謝しつつ早速むき出しになっている排水管へワイヤー式の電動パイプクリーナーを送り込み、しばらくガリガリとへばり付いているヨゴレを削っていきます。
手ごたえは奥のほうにあり、ストレートで真下へ落ちている箇所から数メートル先の第3カーブに差し掛かった所でワイヤーの入りが悪くなりました。そこを重点的に洗浄していると、少しづつ配管内部に溜まっていた水がへってゆき、最終的にゴッポンという大きな音を立てて全て流れていきました。
このタイミングで蛇口にホースを繋いで何度か水を送りこんでいくと、今度はオーバーフローせずに正常な状態へと改善してくれたのでこれにて一件落着です。
お客様とは今後の対応策やしばらくの世間話をして私は現場を後にしました。最後に「やっぱ知ってる人に頼むと安心するから、また来て頂戴ね!」と言われ、うれしい反面このような事態は歓迎するべきことではないとも思い、寂しいような何とも言えない気持ちで帰路につきました。
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