トイレ水漏れの原因はフロートバブルの経年劣化
宮城県にお住いの方から「トイレ水漏れが止まらない」とのご相談をいただき、お宅へとすぐに向かいました。石巻市の一軒家に夫婦でお住いの奥様からの依頼でした。お宅にうかがったところ「いつの間にかするようになってしまったけれども、結構前からで正確な時期はもう忘れてしまった。心当たりは何もなくてどうしたら良いのかわからず困っているのです」とかなり不安そうにおっしゃられました。
そのお話をうかがい、さっそく現在の状態をチェックすることにしました。私が怪しいと目をつけたのは便器ではなくてタンクのほうです。トイレで起きるあらゆるトラブルの原因はこちら側にあることが決して珍しくはありませんので、まずそこら重点的に調査させていただきました。
先ずは上から順番に確認していきます。ボールタップ部分、そしてオーバーフロー管などを丁寧にチェックしていきましたが、それらに不具合はみられませんでした。多少古くはなっているものの、しっかりと作動しています。となれば残っているのはフロートバブルしかないわけですが、これがまさに思った通りでした。
外観的には一見通常の状態に見え、何か異常があるとはなかなか気付きません。わかりやすく破損していればおかしいと気付きやすいですが、そういうわけではありませんでした。
しかし、実際に手に取って見てみると表面がドロドロに溶けてしまっており、掴んだ手袋はイカ墨でも触った可能に真っ黒に変色してしまいました。
それもそのはずゴムでできているこの製品は常に水にさらされているため、長年使っていけばどうしても少しずつつ摩耗していきます。それによってだんだんと不完全な状態になってしまい、最終的に止水不良など不具合の原因となります。つまり、フロートバブルの経年劣化が、今回のトラブルメーカーだとわかりました。
他の箇所は何も問題ありませんので、それを交換すればすっかり元通りになります。お客様に原因と対応方法をしっかり案内してご納得いただいたうえで、作業に移らせていただきました。するとさっきまで奥様が気になってしょうがないとおっしゃっていた「ツー――」という音もなくなり、ピタッと止まってくれました。
「これで夜中気になって目が覚めるもなくなりそう。本当にありがとうございます」と、おっしゃっていただきました。
※画像をクリックすると大きい画像でご覧いただけます。
[記事一覧を見る]