福島県の洗面水漏れの対応
普段の生活の中で、水周りに少しでも異常があると嫌ですよね、疲れた体を癒す為のお家がストレスの元凶になってしまうなんて考えたくもないです。
しかし、そのようにして一見してわかるトラブルであればまだ良いほうで、原因が人間の心の弱さに起因していることもあるのです。
今回はそんな案件に接する機会がありましたので、ご紹介させていただきます。
ご依頼は福島県福島市にお住いの学生の方。2年前よりお住いになられている賃貸マンションで、天井より水が垂れてるというお話。
電話にて詳しく事情をお聞きすると、そのタイミングは様々で、日によっては何もないこともあるものの、夜間と早朝に多いかもしれないとの事でした。
念のために雨漏りの可能性を聞いてみましたが、ご依頼主様のお部屋は一階にあり、晴れの日が続いたときにも同様の被害がでているというのです。
長年の経験からこれは水漏れに違いないと思い、すぐさま現場に急行させていただきした。
到着すると、そこにはお客様の他に、こちらの物件のオーナー様も出ておいででした。
事前に入居者さまサイドからアポイントを取っていただくようお願いしていたのです。
早速中の様子を見させていただくことに。
するとグットタイミングだったらしく、洗面化粧台や浴室がある脱衣所の天井より結構な量の水が一定間隔でポタポタしていました。
私はその状態をみてすぐさま上層階のお部屋に急ぎました。
上には30代前半と思われる男性の方が住まわれており、事情を説明して中を拝見させていただくと、そこには驚くべき光景が広がっていました。
床にはいたるところにゴミや脱ぎ捨ての衣類、何に使うのかわからない機材が散乱しており、読んで字のごとく足の踏み場もない状態。
その隙間から若干見えてくる床のクッションフロアーは水を吸っているのかかなり変色しています。
恐る恐る原因であろう箇所に足を踏み入れてゆくと、そこは洗面所なのですが、ボウルには水が溢れており、それだけではなくユニットバスの床も水浸し状態になっていました。
詳しく経緯を聞いたところ、数週間前より宅地内全体の排水が流れにくくなってきて、キッチンの水がほとんど流れなくなった事を皮切りにどんどんと被害が拡大していったとのこと。
これが下の階まで浸透してしまったのでしょう
面倒くさくて放置していたが、それから悪くなってくるうちに怖くなり言い出せなかったらしいです。
とにもかくにも直さなくては仕方がありません。まずは作業スペースを確保するために大掃除から始めていきました。
その際に話をしていてわかったのですが、こちらの男性以前は超が付くほどの潔癖症だったらしいのですが、退職のストレスから身の回りの事を普通にこなすのが難しくなってしまったらしく、それ以来ほぼ引きこもり状態でこうやって人と接するのも久しいとうことでした。
現在の日本は何かとストレスを受けることも多く、精神的にダメージを受けてしまうことも少なくありません、内向的になってしまう事も仕方がないでしょう。
しかし、時としてその判断が関係ない他人を巻き込んでしまうこともあるとお伝えしました。
ある程度かたずけを済ませたら、いよいよ修理作業に移行します。
事前に仕入れた情報を頼りに台所下排水管よりワイヤーを送り込み調査していきます。
すると、しばらくして排水管の途中に何か粘土質の異物が大量にあるような手ごたえが。
そこを重点的に押したり引いたりを繰り返していくと、突然部屋中の水周りのいたるところから「ゴギョギョギョギョ」と悪霊退治でもしたかのようなけたたましい異音が。
それと同時に浴室にたまっていた水がいつの間にかなくなっていました。
賃貸マンションなどの集合住宅では、スペースの都合上各排水周りが床下で最終的に合流していることが多く、恐らくこちらの場合もその先で発生した詰まりが原因だったのでしょう。
住まわれていた男性は「なんだかお兄さんと話して、直して貰って心が晴れたような気がします、これからは心新たに頑張ります。」と仰っておりました。
ご依頼を下さった1階の入居者様も、これでいつ起こるかわからない漏れにおびえなくて済むと喜んでいました。
後日オーナーさん連絡があったのですが、その後大工さんに床や天井の被害状況を見てもらったところ、そこまで悪い状態ではなかったようで、修繕費用もあまりかからなかったみたいです。
嬉しいお知らせとして、例の男性も新しい就職先がみつかったらしく、今は率先して共有区画のお掃除もされているということでした。
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