溜め流しによるトイレのつまりを解消
今回は、福岡県の太宰府に、トイレのつまり修理に伺いました。
歴史のある観光地として有名な街で、神社や緑地が多く、とてものどかな雰囲気でした。
お客様宅も風情のある戸建て住宅で、庭先や土間はきれいに掃き清められており、家を長く大切にされてきたことが一目でわかりました。
なのに、なぜトイレでつまりが発生したのでしょうか。
さっそくトイレを見せていただくと、確かに流れがとても悪い。レバーを引くと、水が便器の上部ギリギリまで来て、なかなか排水口に吸い込まれません。
その後も様子を見ていると、ほんの少しずつ水が流れていきますが、あまりに時間がかかり、これでは安心して用を足すことはできそうにありません。
トイレつまりの原因というと、一番に思いつくのは異物を流してしまうことですが、奥様に伺っても覚えがないとのこと。
しかしよくよくお話を聞いてみると、原因となることがありました。
水を3~4回分溜めてから流していたそうです。
なるほど、確かに使うたびに毎回流すよりも、まとめて流した方が節水できますね。
でもこれは、トイレの観点から言えばNGです。なぜなら流さずにいる間に、尿に含まれているカルシウムイオンが便器内にこびりつき、徐々に蓄積されて尿石となるからです。
尿石は長年かけて厚みを増し、排水管内を狭め、水の通りを悪くします。すると、紙を少し多めに使っただけで、詰まってしまうことがあるのです
お客様のケースは、まさにこれでした。排水管内が狭まっていたところに、3~4回分のトイレットペーパーが団子状になって引っ掛かり、水を通さなくしたのです。
逆に言えば、つまったトイレットペーパーを除去すれば、流れるようになるということ。
そこでさっそく、専用の加圧式クリーナーを排水口に挿入してみました。
適切な圧力を加えることで、つまりは一瞬で解消!溜まっていた水は、一気に排水口に吸い込まれていきました。
続いて、尿石を除去するために、業務用の洗浄液を流し込みました。これはなかなか強力で、年単位で蓄積した尿石でも、ゆるませることができます。やわらかくなれば、あとは圧力で押し流すだけ!
作業後にお客様に水を流していただいたところ、「ここまで流れが良いのは、数年ぶりだ」と喜んでおいででした。
水資源の節約は良いことですが、その為にがつまったのでは、生活しづらくなって本末転倒です。
快適に暮らしていくために、節約もトイレの使用も、正しく行うことが大事ですよ。
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