とある秋の日の午後、受付の電話に出ると
「昼食の洗い物をしていたら突然流しの下の隙間から勢い良く水が漏れ出してきてしまい困っている。すぐ何とかして欲しい」とのお客様の声。かなり動転されている様子でしたので心配しつつも、急いで準備を整え現場へと向かいました。
お客様の自宅は高級庭石・三波石の産地として有名な藤岡市内にありました。とはいえ住まいはそれらが産する山中ではなく、八高線沿いの平野部の住宅街に位置しています。比較的広い庭の中央に築年数20年を超えると思われる2階建ての和風住宅が建っており、玄関に現れたお客様に案内され奥へ進むと、床の一部が水浸しになったキッチンが目に飛び込んできました。
お客様に伺うと、「その後何度か試しに蛇口を開けてみたが、やはりその都度漏れ出てきてしまい、手の打ちようが無い」との事。了承を得てシンク下の開き戸を開け、仕舞われていた多数の台所用品を出しつつ点検すると、上部から水が滴り落ちている蛇腹型の排水ホースが現れました。
暗くてトラブル箇所が良く見えず、ライトを当てたところようやく原因が判明。排水トラップに繋ぐ接続ナットから10センチ程下辺りで、およそ半周に渡りホースが破けていたのです。樹脂製で経年劣化に対しても比較的強いのですが、それでも負荷の掛かり易いキッチンという環境下ではそれが早まる可能性もあります。また周囲に突起物だらけの台所用品がギッチリ押し込まれていた為、それらが脆くなったホースを強く圧迫し破損させてしまったのでは？と思われました。
いずれにせよ早急な交換修理が必要と分かった為、お客様には該当部品の交換対応を案内。見たところ他にトラブル要素は無かった為、了承を頂いた後すぐさま修理に入りました。この場所の修理依頼は頻繁に入る為、交換パーツも予め多数持参してきています。規格の合ったホースもすぐ見付かり10分程で取り付け完了。トラップ周りを中心に油汚れも目立ち始めていた為、丁寧にクリーニングを施し40分程で全工程を終了しました。
当初は狼狽しきりだったお客様も、排水を確認して貰う頃にはすっかり落ち着きを取り戻し、こらもようやく胸を撫で下ろす事が出来ました。
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